趣味の盆蚕

「しゅみのぼんかいこ」とは、盆栽を楽しむように小規模に養蚕を楽しむという意味で、ブログ筆者の造語です。略称は「ぼんさん」

お蚕はどのくらい餌を食べるのか

 これは難しい問題です。検索などして資料をあたっても数字はまちまちだし、何グラムとか言われたって、実際どんな分量なのか想像できなくて当たり前。毎日食べてるご飯だって、お茶わん一杯で何グラムなのか即答できる人は少ないでしょう? それが桑ならなおさらイメージしにくいというものです。

 

 お蚕は、卵から生まれた直後を一齢といいます。最初の脱皮(獅子休み)が済んだら二齢です。次の脱皮(鷹休み)の後で三齢になり、その次の脱皮(舟休み)の後が四齢で、最後の脱皮(庭休み)のあとが五齢です。文章に書くとわかりにくいですね。

 

 一齢〜三齢までは、餌の量も大したことはありません。四齢になると少し食べるようになります。一番食べるのは五齢の頃で、趣味で50頭くらい飼うのであれば、餌で困るのはだいたい五齢からです。

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 これは今朝とった桑です。大きさがわかりやすいように文庫本を置いてみました。これでもイメージしにくいとは思うのですが、ヒントにはなるかなと思います。この量でだいたい100gありました。

 

 これを50頭の五齢蚕にやったとすると……1日分に足りるかなあ。半日分くらいかなあ……って感じです。

 

 お蚕は暖かいと活発になって沢山食べますし、寒いとそうでもないです。そのため、はっきりこのくらいの数字、とも言いにくく、そのつどこのくらいやればいいかなって考えてます。そのため、パキッとこのくらいあれば大丈夫、と断言しにくいのが現状です。

 

 うちでは趣味でお蚕を飼うために桑の栽培もしています。栽培、といっても玄関先に 1株だけこっそり植えてあるのみです。畑を持っているわけではないし、広い庭があるわけでもありません。

 

 桑の木は生長が早いので、地植えにするとぐんぐん育って、2年くらいたつと「えっ!?」と思うような木になります。お蚕50頭なら、庭先に植えた1株の桑くらいでだいたい足りると思います。ただし、鉢植えだとそれほど大きくならないと思うので、何株も育てないといけないかもしれません。

 

 自宅の桑で足りなかった時のために、普段から土手などを歩いて、桑の生えている場所に目をつけておく必要もあります。桑は強い植物なので、鳥などに運ばれた種から自然に生えてきて育っていることがよくあります。そういうのは勝手にとっても怒られないと思うので、どうしても足りなくなったらとりにいきます。

 

 ただ、土手などはお役所が定期的に草刈りをしています。その時桑も一緒に刈られてしまうことが多いので、土手の桑だけを頼りにしていると残念なことになります。また、桑は日当たりがよくて乾いたところで育てないとうどん粉病などの病気になりやすいので、健康な桑の葉を用意するには、自分で育てるのが一番確実です。