8月29日:庭の休み(四眠)
お蚕さんは四回脱皮します。脱皮の前に餌を食べなくなり、眠ったように、死んだように、動かなくなることから、その時期を「眠(みん)」とか「休み」と言います。四眠のことを庭の休みというのは、お蚕のルーツを説明する伝説と関係しています。詳しくは右サイドメニューにある検索欄から「金色姫」でこのブログ内を検索してみてください。
これまでに経験した三回の眠はどれも数時間で終わってしまいました。だいたい夕方から始まって、夜中には終わっている感じです。朝になるともう餌をもとめて動き回っている感じです。
最後の眠である四眠(庭の休み)はこれまでよりずっと長く続きます。8月28日の夕方にはじまり、29日の朝になってもまだ眠っています。あらかた終わったのは29日の夜でした。
▲29日朝の写真です。餌の桑がしなびているのが分かるでしょうか。普段のお蚕は餌を与えればたちまち平らげるような状態ですが、眠に入るとパタッと食べなくなるので餌がしおれているのです。こうなったら無理に餌を与える必要はありません。
▲同じく29日朝の写真です。頭の殻がずれて落ちそうになってるのがわかりますか?
▲29日夕方の写真です。脱皮が済んだばかりのお蚕さんは、まだ体がちぢこまっています。しばらくして餌を食べ始めると、いきなりむくむく大きくなります。
今回はだいたいそろって脱皮を終えたので、29日の夜に餌を与えました。
成長にばらつきがある場合は、八割くらいが脱皮を終えるまで待ってから餌をやると、いくらか足並みがそろうみたいですよ。
最後の脱皮を終え五齢になったお蚕たちは爆発的に食べ始めます。
これからが大変なんです。
餌の量も爆発的に増えるし、病気が出やすいのもこれからです。