趣味の盆蚕

「しゅみのぼんかいこ」とは、盆栽を楽しむように小規模に養蚕を楽しむという意味で、ブログ筆者の造語です。略称は「ぼんさん」

卵の変化

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 今年のお蚕(元ぐんま黄金ちゃん)の卵です。こんなに必要ないのですが、観察用に沢山産ませてみました。産卵した日付と、親の繭の色をメモしてあります。

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 産卵直後の卵は、どれも黄白色というか、アイボリーというか、少し黄みがかった白です。

 

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 産卵から三日たつと、このように茶色く変化する卵があります。この卵はさらに一日か二日たつと、下のように黒っぽくなります(下の写真は一日後れで生まれた卵ですが、上の写真も最終的にこんな色になりました)。

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 このように、三、四日で黒っぽく変化する卵は「休眠卵」といって、冬を越さないと孵化しない卵です。この写真のものは、産卵から二十日近く室温においても孵化しませんでした。

 

 

 一方、卵が白いまま変化せず、六日目くらいに下の写真のように、突然色が変わるものがあります。

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↓拡大

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 卵の皮ごしに黒い点が見えると思います。どうやら中で頭ができているのですね。この卵は翌日に孵化しました。非休眠卵(冬ごしをせずに孵化する卵)だったようです。

 

 今回は、非休眠卵を産んだペアが五組ありました。そのすべての卵が六日間白いままで、七日後に上の写真のように頭ができて(灰色に変化したように見える)、八日後には孵化しました。

 

 同じ時期に生まれて、同じように育った蚕なのになぜか休眠卵を産むものと、非休眠卵を産むものがあるようです。同じ親の卵に両方まざっていることもあります。

 

 休眠卵はこのままほっといても来春になるまで孵化しないはずなのですが、まかりまちがって孵化すると面白いので半分は室温で保存することにしました。もう半分はビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。

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